令和5年度 こどもてつがく低学年 4月レポート
文 一般社団法人てつがく屋 杉原あやの
R5年度 こどもてつがく低学年初回の4月1日を迎えました。
全員で9名の子どもたちです。
そのうち新しいメンバーも参加されています。
初回は、自己紹介にとても時間をかけました。
一人づつ自己紹介をしながら2種類の毛糸を巻いていきます。
毛糸の塊は、別の子たちがそれぞれにもち、毛糸を棒状の板に巻いていくのを手伝う仕組
みです。糸を通して、繋がっているわけですね。
⚫︎今ハマっているのもは?
⚫︎好きなお菓子は?
子どもたちの個性や共通の好みや趣味も見つかったり、自分と似た子を見つけたりして、
盛り上がりました。
ポケモンや、チャレンジ(進研ゼミ)の話題は、みんなよく知った話題だったみたいで
す。
毛糸を巻き終えると、ポンポンを作ります。
子どもたちのなかには、「なーんだ。ぽんぽんか。そんなのやったことあるわ。」という
子もちらほら。
どうやら学校でマフラーを作った時に、マフラーの端につけるポンポンを作ったようで
す。
でも、この毛糸のボールは、ただのポンポンではありません。
「これは、みんなが自己紹介をしながら、みんなで紡いだ、言葉の糸なの。
これから、みんなが手を上げて発表する時には、このボールを使うの。みんなで作ったみ
んなの言葉の糸だといういうことを忘れないでね。
誰かが手を上げたら、ボールをその人に渡してあげてね。
ボールを乱暴に投げるのは、乱暴な言葉を相手に言うのと同じだと思ってね。
みんなの言葉のやり取りを丁寧にするために、どうボールを扱うか考えて。
ボールをどう扱うかは、相手に対してどういう態度で言葉のやり取りをするのかと同じ意
味なの。
これは、ただのボールではないの。みんな自身なのよ。」
今日の作業は、これで十分です。
さて、あとは、哲学バスケットの時間です。
みんな走り回って大賑わい!
ところが、出題された問いに、思わず考え込んでしまい、座るのも忘れて、悩み始める子
もちらほら。
「もしかしたら魔法使いはいるかもしれない・・・。いや、どうだろう・・・。」
「みんなが平等ってどういうこと?」
「ぬいぐるみに心はあるか。うーん。」
座布団に駆け込むのも忘れて、考え込んでしまう子には、すでに哲学を始めてし
まったようです。
最後に、みんなに「てつがくバスケットで出たお題で、考えてみたいものはあ
る?」と聞いたところ「ぬいぐるみに心はあるか?」に賛同の声が寄せられまし
た。では、次回のテーマは決まりましたね。
帰りの会です。
「今日はこの時間をみんなで作りました。だから、お互いにお礼を言って帰りま
しょう!」
みんなと大きな声で、「ありがとうございました!」
お座布団のお片付けなど、みんなでできることは、協力しあってできました。
出席カードに、今日のシールを貼ってもらい。
また来月ね!